ネットワーク入門

はじめに

お久しぶりです。ALTURA XでCPOをやっている山下です。
今回は開発ではなくプリセールスチームからリクエストがあったネットワークの勉強に使える本を紹介してほしいとのことでしたので紹介したいと思います。
なお、このページで紹介する本はあくまで参考であり、購入を促すつもりはありません。こういった本があるということを知っていただいた上で、ご自身に合う本を選択するときの参考にしていただければと思います。
また、資格の紹介もしていますがベンダー資格はあえて紹介していません。なぜなら、仕事をする上では必要になることもあると思いますが、ネットワークの入門という意味ではベンダーの機器に偏った知識ではなくもう少しベンダーフラットに学んでいただき、どのような現場でも概ね通用する知識を身に着けてほしいという思いがあるからです。

初級編

薄く広く

まずネットワークとは何なのかという話を薄く広く把握していただく必要があると思います。突然、TCPって?UDPって?IPって?という話をしだすとネットワークのどの部分を支える話なのか理解できなくなってしまいます。
こういったネットワークの話に限らずですが、ITに関する知識を網羅的に扱っているのはIPAが実施している以下の試験ではないでしょうか。
大学で情報系の学部で勉強されていない方には上記資格の取得を強くおすすめします。薄く広くIT関連の知識を学ぶことができ、この範囲を知っていれば開発・運用・保守の話についていくことができる基礎知識を身につけることができます。

ネットワークに特化して

ネットワークに特化した話をするなら、TCP/IPの基本的な構成を知ることが重要ですので以下のような本をおすすめします。 マスタリングTCP/IP 入門編(第6版)
なお、本に特化しないのであれば正直Wikipediaはきれいにまとまっています。もちろん、参照されている原典も確認するようにしてください。こういった有名なページは多くの人がチェックしており、誤りが概ね訂正されていると思います。

中級編

以下の本はおすすめです。ネットワークは様々な方が長年、構築し運用保守をしてきておりベストプラクティスが概ね出来上がっています。従ってベストプラクティスを頭に入れておくのは損はしないと思います。
なお、構成だけ頭に入れるのではなくその構成のメリットとデメリットを把握すること、なぜそのメリットとデメリットが生まれるのか知っておくことも大切です。

上級編

おすすめの本

ありません。
このレベルまで来たら、中古のエンタープライズ向けルータとスイッチを購入して実際にネットワークを構成して設定方法を確認することをおすすめします。また、本ではないですがネットワーク機器の仕様書を読み込むのもおすすめです。何ができて、何ができないのか、それはなぜなのかを深掘ることによって知識をつけていくことができます。

おすすめの資格

ぜひネットワークスペシャリストの試験を受講してみてください。この試験はネットワークの構築と運用保守に必要な知識がまとまっていると思います。

終わりに

簡単におすすめの本の紹介とネットワークの知識を広く薄く身につけるためにIPAの資格を紹介させていただきました。アプリケーションエンジニアであればトラブルシューティングで使えるので初級編は把握しておいてほしいと思いますが、中級編までは求めません。中級編はクラウドサービスを扱うインフラエンジニアであれば知っておいて損はしない内容かと思います。なお、社内LANを扱う場合はインフラ/ネットワークエンジニアのためのネットワーク・デザインパターン 実務で使えるネットワーク構成の最適解27は非常に参考になるので、プリセールスエンジニアの方にはおすすめします。